9/6朝に発生した、平成30年北海道胆振東部地震。
震源エリアの隣接地であるわが町千歳市は震度6弱の揺れでした。
幸いにも揺れにそのものによる被害というものはほとんどなく済んでいます。
ただし、直後に発生したブラックアウトにより、我が家では42時間弱の停電となりました。
ここで話題になっているのが、「石油ストーブだから電気はなくても良い」
多くの北海道民は総ツッコミだったことでしょう。
道内で主力はFF式と呼ばれる強制給排気型の石油ストーブです。
当然電気を使います。
このストーブは壁際に設置されていて後から出ているパイプの先が壁から突き出ている形であり、灯油は90〜400Lほどの灯油タンクから供給されているものです。
電気を使わないストーブとは、昔ながらのいわゆる「反射式」というものか、円筒形で全周に熱が出るタイプのポータブルのものです。(据え置き型の無電源ストーブを除外)
据え置き型の無電源ストーブを除外する理由は、据え置きのストーブを2台部屋に固定設置しておくことは非常識だからです。煙突が必須となるので煙突設備も常時据え付けて置かなければなりません。
そんなに部屋は広くありませんし、この手のストーブは熱の放射が全方向であり、部屋の中をひきまわす煙突からも放熱されるものです。
冬前に設置して春先に撤去することを繰り返していたと記憶します。
でもこれはバックアップ用ですね。
凍え死ぬよりはマシですが、どう考えても実生活に差し支える邪魔な存在ですから除外です。
では、除外しないポータブル型の石油ストーブはどうか。
これもありえない。
・取り出しやすい場所に冬前に物置から取り出して置いておく必要がある
・発熱パターンは反射式ストーブであっても周囲に十分な間隔を保持しないと火災になる
・取り出せる熱量は十分ではない
・燃料タンクは小さいので頻繁に給油する必要がある
・燃料タンクに給油するために、ポリタンク等に灯油を買い置きしておかなければならない
物置などで夏を越した灯油は劣化しているので使用はおすすめできない
庭などの大型タンクにはタンクローリーで宅配してくれるがせいぜい月1ぐらいの頻度
・灯油を買いに行くことが困難→ガソリンスタンドの減少
「ついで」ならローリーが来た時に入れてもらえば良いが、「常時」ならそれでいいんですけどいつ発生するかわからない「臨時」のもの
ストーブ本体同様燃料を取り出しやすい場所に置いておくのか
(脱税変造軽油対策のために結構臭いにおいが付けてある液体です)
・締め切った屋内で燃焼させると排気が室内に充満する→換気が必要
・燃焼させると水ができる→結露を起こす→窓の結露→凍りつく→換気のための窓が開かなくなる
まだ抜けがあるとおもうけど、素人が軽く想像しただけで「無理」とか「やりたくない」材料が並びます。
そもそも真冬日(最高気温が+にならない日)にポータブルストーブと厚着だけで暮らしてみてほしい。
自分なら真冬に電気が止まって長期化することがわかったら、
水道の凍結防止処置をしてから、避難所が設定されるであろう公共施設に逃げ込むと思います。